2016年9月25日日曜日

ゲームクリア感想69:ドラゴンエイジ:インクイジション(PS4版)

 シリーズ初体験です。
ファンの方には大変申し訳無いのですが、PS Storeのセール(またそれか)で購入したはいいものの、全く期待していませんでした。

 理由としては、序盤から、キャラクリエイトが上手くいかない、専門用語だらけで世界観が解らない、戦闘があまり面白くない、UIが使いにくい(この辺りは「気になった点」で書きます)などのストレスに晒され、当時は他に進めたい新作もあったので、優先して進めるモチベーションが持てなかったのが理由です。

 そのため、最初の拠点に到着してから8ヶ月も放置していました。
スカイリムマスエフェクトも序盤だけ初めて長期間放置していたので、洋RPGの重厚さに慣れるには時間が必要な体質なのかも知れません。

 ようやくゲームスケジュールにまとまった空きが出来たので再開したのですが、再開当初もダルさは変わらず、半ば義務感だけで進めていました。

 そうしたらいつの間にかドハマリしてしまい、クリアの勢いに任せて全種DLCまで買ってしまいました。

今はサウンドトラックの購入すら検討しています。

難易度はノーマル。
クリア時間は本編が約130時間、DLC全種含めて約160時間です。気力が持つ限り回れるところは全て回りました。
パーティーは主人公(クナリ族♂・両手武器戦士)、セラ(短剣)、アイアン・ブル(片手武器+盾)、ドリアン(精霊魔法+炎魔法中心)で通しました。
トロフィー取得率は78%です(DLC分含む)。

今回から少し書き方を変えて、◎、◯、△、×の4段階に分けてみました。


【良かった点】


◎ダイナミックな世界観とそれを活かす美麗グラフィック


現時点で、私が遊んだ全RPGの中で一番グラフィックが綺麗です。ゲーム中、あまりの綺麗さに足を止めてスクリーンショットを撮影するということが何度もありました。
 約2年前に発売したゲームですが、今年の新作にまったく劣らないと思います。

 このゲームは大森林や広大な砂漠などを駆け巡るわけですが、その世界観を見事に表現していて、これを人間が作り上げたのが凄いと思いました。
 特に光の表現が異常で、背負った剣に太陽光がギラギラ反射したり、かがり火の照らし加減が絶妙だったりと、こだわりを感じます。

 あとは山が凄い。なんというか「山が本当に山になっている」としか言えず、真摯に下調べをしないとここまでのものは作れないであろうと確信しました。当然、山以外のロケーションも相当のリアルさで、ドラゴンがいる世界は本当にこんな感じだろうと思わされます。

 大仰に言えば、「高グラフィックがゲームの面白さに寄与するか問題」の一つの回答だと思います。リアルゆえの面倒臭さも当然ありますが、リアルも極めれば、没入感がそれらの問題を上回るのを体験しました。


◎クエスト周りを中心にした親切設計


オープンワールドRPGと言えば膨大なクエストですが、このゲームはその管理がとても快適でした。アクティブに設定したクエスト以外のクエスト条件を満たしても通知してくれるので、クエストを忘れたり、アイテムを取り逃したりということがほとんどありません。そのため、モリモリとクエストが片付けられて止め時が難しいです。

 また、地図や文章を使って謎解きするクエストは、該当のクエストを選んで△ボタンで地図や文章が表示されるので、他の項目を探す必要が無いのも快適です。
 このあたりは、全体的に他のゲームも見習って欲しいです。

 あと、会話中の選択肢に、方向性を示した感情アイコン(怒りや悲しみなど)が出るので解りやすいです。マスエフェクトの時はこれがなくて、文面を読み違えて意図しない答えをしてしまうことがあったので。
 重要な選択の際は、選んだらどうなるかの説明も表示されるので存分に悩めます。

 細かいところでは、防具の色を変えられる(若干数の素材が必要)のも嬉しい配慮です。


◎適度なトロフィー設計


作業を経たコンプリートが必要だったり、ロールプレイの阻害をしたりするものは少なく、一通り進めればだいたい集まると思います。いくつかの時限トロフィーと最高難易度クリアトロフィーには注意が必要ですが……
 私自身としては、残りのトロフィー取得は2周目の楽しみに残しておこうと思います。 


◎だんだん楽しくなってくる戦闘


発売当時、公式動画を観てもイメージが掴めなかったのですが、シームレスなアクション戦闘です。そこに「戦術カメラ」などのシミュレーション要素を加えたものになります。
 所謂「オンラインRPGをオフラインに落とし込んだ」という評がなされるタイプのRPGが近いです(テンションの低いゼノブレイドを想像して頂ければ……)
 RPGをよく遊ぶ方なら、すんなりと入り込めるのではないかと思います。

 序盤に一番萎えたのが、この戦闘のパッとしなさだったのですが、アビリティを覚えたり操作に慣れたりしていく内に、次第に楽しくなりました。
 ターニングポイントとなったのが、30時間ほど進めて、R2ボタンでアビリティメニューを切り替えられる事に気がついた瞬間でした。これまで4つのアビリティしか配置できないと思っていたのが、メニューを切り替えることで計8つのアビリティを配置できるということに気が付き、ここから戦闘が面白くなりました。

  「戦術カメラ」は、戦闘中に時間を止めてRTSのように指示を出せるモードですが、私は指示を出すよりも敵の頭数・耐性・弱点などの確認に使っていました(あとスクリーンショット撮影)。
 高難易度だと恐らく多用するのでしょうが、この使っても使わなくてもいい距離感が良かったと思います。

 動画だけでは複雑そうに見えた戦闘ですが、実際はとっつきやすくそれなりに爽快感もありました。個人的には、凍結のステータス異常が強いのが嬉しいです。
 凍結が強いRPGは戦闘が面白い。


◎仲間に戦力格差がほとんどない


こだわり始めるとまた違うのでしょうが、普通に遊ぶ分には誰を連れて行っても差はほとんどなかったです。全3職種が3人ずつバランスよく揃い、パーティ外のキャラクターにも経験値は入るので、レベル差も生じません。
 仲間の組み合わせによって会話があるのですが、それがまた細かいのも連れて行く楽しみがあります。 

 

◯ローディングのストレスが少ない


マップ間移動やダンジョン突入時、買い物や装備メニューなど、それなりにローディングが挟まるのですが、それ以外ではほとんどありません。同じマップ内のファストトラベルならほぼ無しです。
 大体許容範囲内かなと言う感じです。


◯エリア制にしたMAP構成


他のオープンワールドRPGとは違って、広大なエリアが小分けされているエリア制です。完全オープンでローディングが長引いたり世界観に縛りが生じたりするよりは、こうして割り切るのも手だと思いました。
 エリア制とは言え一つ一つがかなり広いので、狭さは感じませんでした。
ただ、せっかく小分けにしたのに似たようなロケーションが重なっている(砂漠地帯が3つもある)のは勿体なかったです。どこも景色が綺麗なのでマイナス要素ではないです。



◯センスある台詞回しと王道のシナリオ


 各キャラの個性がちゃんと言葉選びに出ていて、変な語尾とかの安易なキャラ付けに頼らずとも個性が出ていました。
 稚拙な台詞や安易な個性付けを「王道」「熱血」と言い換えている製作者には見習って欲しいです。
本当に感心したのが、台詞回しは気取ったり難解だったりする一方で、話の大筋は王道というバランス感覚。
 ラスボス近辺の展開に息切れ感があったのは惜しい。



◯DLCがいずれも面白い


 定価だと割高ですが、これはいま発売中のGOTY版を購入すれば済むとして、3種類ともそれなりのボリュームと強敵揃いで、楽しめました。
 特に好きなのは「地底世界」で、全体的にオカルト風味で私好みでした。

 また、最終DLCの「招かれざる客」は、続編を意識していそうな重要かつヒロイックな内容、そして製作者からのメッセージと盛り沢山なので、BiowareのDLCはやはり一味違うと再認識しました。
ちなみに、私はGOTY版ではないのでそれぞれ別種で購入しましたが、たまたま半額セール中でした。



【気になった点】


×ユーザーインターフェイス


 ちょっと慣れが必要です。
特にコーデックス欄は演出に偏りすぎて作りが粗い。
新着項目には右上に☆が付くのですが、それが小さすぎて背景画像と同化して見づらい。
 そこで読める文章自体は凝っていて読み応えがあるのですが、改行されていないので読みづらい。テキスト量が膨大なのでいちいち改行していられなかったのでしょうが、いくらなんでも読ませる気がなさすぎて萎えます。

 次に気になるのが装備・買い物メニュー。これはゼノブレイドクロスなど他RPGでもそうなのですが、毎回キャラクターの装備モデルを読み込むので重い上に時間が掛かります。ハック&スラッシュ要素のあるゲームで装備周りが重いのは気になります。

 このゲームに限らず、メニュー画面の装備読み込み自体をON/OFFで切り替えられれば多少は快適になるのでは?という素人考えが浮かびます。


×もったりした操作性


 移動速度のもたつきが最後まで気になりました。恐らく、リアルを追求して試行錯誤を重ねた結果の速さだとは思うのですが、このゲームの移動に占める割合を考えると、ここは快適さ重視で良かったのでは?
 いや装備の重さを考えるともっさりで当然なのですが、それを言い出すと武器防具を何十個も持ち歩けるのが異常なので、ここは割り切って重力に逆らってほしかった。

 あと、ジャンプもリアルなもっさり感でまったく爽快感がないです。地面の瓦礫にしょっちゅう引っかかるのでジャンプで越えようとしても、ジャンプ先でまた引っかかってイライラしながらまたもっさりジャンプを……

 「マウント」と呼ばれる乗り物(馬などの生物)がありますが、それも結局リアルな感じの速さで、ジャンプの高さも生身の人間とさほど変化なし。

 極めつけは操作誤爆。「ジャンプ」と「調べる/拾う」が同じ×ボタンなので、物を拾おうとしてその場でジャンプという間抜けな姿を何度も晒しました。しかも判定が狭いので、物一つ拾うだけでも微調整したりが頻繁にあります。

 とにかく、このゲームはひたすら移動するので、常に重りを引きずっているようなもっさり感が最後まで気になりました。


×キャラクリエイトが今ひとつ


 私の腕が悪いのもあって、理想の20%程度しか盛り込めませんでした。
クナリ族のクリエイト自体が難しかったのかも知れませんが、他の種族を選んでもパッとしない結果に終わっていたと思います。
 リアルではあるのですが……リアルでは……


△フリーズと地形ハマりの発生


 ラスボス前のムービーでフリーズ、DLCのグラフィック表現が激しい所(ネタバレ防止)でもう一度フリーズしました。
 地形ハマりも起こりやすく、この時ばかりは複数パーティーを組めるゲームで良かったと思います(他の地形にいるキャラクターに切り替えるだけ)。
 リアルと美麗さの代償でもあるので、×というわけではないですが萎えポイントではあります。


△音楽に乏しすぎる


 リアル重視とは言え、いくらなんでもやりすぎです。
イベントやメインクエストを除いて、ゲーム中はほとんど環境音しか聞こえません。
思い出したように音楽が流れますが、すぐに止んでしまいます。
 この点を指摘されたのか、DLCでは比較的多めに曲がかかりますが、それでも和製RPGなら不具合を疑うほどの再生頻度の少なさ。
 曲がないわけではなくサウンドトラックもしっかり発売されており、どれもなかなか聴きごたえのある曲なので、こういう洋ゲーの曲の使い方って勿体ないなぁと常々感じます。
 他社の例を出すまでもなく、同社のマスエフェクトシリーズは戦闘の度にガンガン盛り上がる曲が再生されていて、洋ゲーにしては珍しいと感じた記憶がありますが、宇宙とファンタジーではまた方針も違うのでしょう。


△拠点が不便


 ヘイブンも一部施設だけ外にあって使いづらかったのですが、スカイホールドは輪をかけて使いづらいです。

 まず、倉庫や武器防具製作台がある部屋に入るのにロードが必要なのは参りました。
拠点の中で一番足を運ぶ頻度が高いのに、その度に読み込みが入るのはずっと不快でした。

 その次に行く頻度が高い作戦室も、扉を4つ開けた先にあり、しかも微妙に遠い。
3番目の扉を開けたらそこが作戦室で丁度良かったのでは?

 あと、自室に行くのにもロードが入る上に、基本、服の着替え以外に出来ることがないので、マスエフェクトの自室ほどには愛着が湧かず、160時間のゲーム中に6回くらいしか足を運びませんでした。
 
 拠点は快適性を突き詰めて欲しかった所。



△(日本語版のみ)日本語字幕表示がたびたび消える


 他の会話と重なったり、暗転読み込み中に会話が始まったりすると字幕が表示されません。膨大な会話量なのでタイミングまで気を配っていられないのは承知していますが、町人のパターン会話に重要な会話がかき消されたりするのは萎えます。

 字幕の表示位置が画面上なのは慣れました。戦闘中だと読み逃しがちになるくらいであまり気になりませんでしたが、やっぱり字幕オンリーだと対応できない点が出てくると感じました。


【まとめ】


 ほぼ丸々一ヶ月間、夢中になって進めました。
シリーズ初体験ということもあり、話や世界観はあまり理解できませんでしたが、ゲームとしての完成度の高さに引き込まれました。
 一時期はアンインストールも検討したのですが、重い腰を上げて手を付けてよかったと思います。
 諸々の不満はありますが、このメーカーはしっかりとそれらを修正してくるという信頼があるので、続編があったら購入します。

 私と同じく初挑戦を検討している方は、とにかく序盤のもったりのっそり感を超えられるかが大事だと思います。あとはやり過ぎなまでにリアル重視な世界観お化けな作りをを受け容れられるかどうかです。
システムお化けの和製RPGに慣れている分だけ順応に時間がかかる感じです。

 おすすめは、特にこだわりがなければ主人公の職業をローグ(短剣)で開始することです。
ローグでないと開けられない扉がダンジョン内などあちこちにあり、その度に操作キャラを変更する(ボタンひと押しの)手間が省けます。

 このゲームに限らず、重厚な世界観で胃もたれししそうな大作RPGは、操作キャラを手数の多い、テキパキ動くタイプにしないともったり感が更に助長されて眠くなりがちなので、その意味でもおすすめです。私も今後、このタイプのRPGは軽装キャラで行こうと思いました。

 あとは、序盤からテキスト解読や会話を頑張りすぎない方がいいです。私は序盤から拠点を回って専門用語だらけの会話を頑張って聞いて回って、意味深で難解なジャーナルも全部ざっと読んで、それだけで疲れてしまいました。
 話の大筋は進めていく内に解るので、テキストは読みたいやつだけ、会話は字幕だけ読んだらスキップでバンバン飛ばすくらいで良いと思います。それをしてもなお膨大な物量があるので、このくらいで丁度よいです。拠点での会話からクエストが発生したりもするので、あまりしないのも物足りないですが……

 旧作も興味があるのですが、今年はこれから新作ラッシュなので、また時間に余裕ができた時にでも検討します。
 というか来年には待望のマスエフェクト新作(リンク先は最新公式動画)が発売するので、まずはそれをやりこむ予定です。