2016年1月18日月曜日

ゲームクリア感想59:幻影異聞録#FE


先に申し上げますと
ここまで予想以上の良作だとは思いませんでした。

 「初報から発売までかなり間隔が空いたゲームはイマイチ(例外あり)」という傾向があると勝手に思っているのですが、本作は間違いなく「例外」に属します。
 昨年に正式発表されるまで内心発売されないものかと諦めていたので、正式発表された時は「日本の芸能界が舞台で、ATLUS主体のRPG」という予想外の内容に驚きながらも、発売されないよりも余程マシと思い楽しみにしていたのですが、いざ新情報が出るとその萌え臭の濃さやローディングの長さに不安ばかりが大きくなりました。
 告白すると、発売日当日でさえ購入を考え直すべきか迷っていました。

 とはいえ、いざ始めてからはドハマリして、クリアした今では購入して大正解だったと思っています。

ダウンロード版でプレイ時間は約85時間(寝落ちや放置を除くと78時間くらい)
メインメンバーは主人公・トウマ・キリアでしたが、一通り全員使いました。


【良かった点】

  • 革命的かつ出来の良い戦闘システム
戦闘に関しては、女神転生だし安定して面白いだろうと良くも悪くも深い期待は寄せていなかったのですが、戦闘に関する全要素が開放されてから、これはプレスターン以来の大改革が起こったと確信しました。

 ターンベースで弱点をつく戦法が基本なのは変わりないのですが、今回の肝は「パッシブスキル」という追撃専用スキルを覚えさせておくと、弱点をついた後に「セッション」と呼ばれる状態になり、仲間が連鎖して追撃してくれるというものです。

 雷弱点の敵にジオで攻撃→「雷追のウインド」をセットしたキャラが追撃→「風追のブリザー」をセットしたキャラが追撃…という具合で進み、「レディアント・ユニティ」でという強化で「飛び入りサブキャスト」というレディアントスキルを覚えさせれば、戦闘メンバー以外のキャラクターも参加するようになります。これにより後半は全メンバーが続々とセッションを決めるようになって爽快です。戦闘スピード自体も(恐らく)据置機コマンドRPGで最速レベルなのでサクサク進みます。
 ランダム発動のアドリブパフォーマンスやデュオアーツなどもあって戦闘は毎回飽きないです。

 この戦闘システムを実現したことが今作最大の功績だと勝手に考えています。
プレスターン戦闘もそろそろ食傷気味だったので…

  • 育成が楽しい上にノーストレス
この点もかなり大きかったです。序盤から終盤まで各種レベルがガンガン上がるので(他女神転生作品の倍くらいの速さ)、ダレることがないし、戦闘メンバー外の仲間もそこそこ育つのであんまり格差が生まれないです。サブクエストも一通りこなして、出会った敵と8割程度戦っていけば自然と適正レベルになるレベルデザインも丁寧(この辺はやっぱり和製RPGの方が巧みに感じます)。
 注目したいのはカルネージ(武器)の強化で、一度作成した武器を同素材で再強化することが出来るのですが、これにより習得済みスキルの更なる強化と新たなスキル取得ができます。弱い武器にも再活躍の場が用意されているので育成が飽きないです。
和製RPGの育成システムの完成形、と言うと大げさですが、かなりそれに近いです。

  •  どこでもセーブ可能
これは難易度的には賛否両論かもしれないですが、個人的には助かりました。
その分敵もしっかり強いので、それでバランスは取れていると思います。

  •  アイテムとお金が比較的豊富に手に入る
回復アイテム不足やお金に困ることが殆ど無かったです(高難易度だと違うかも)。いわゆる「稼ぎ」行為を必要としないゲームデザインなので、途中でダレにくいと思います。手軽なソーシャルアプリ隆盛な今の時代、どうやってプレイヤーにボリューム大の据置機RPGをクリアさせるか、という問題を流石によく認識しているなという風に捉えました。

  • 音楽は期待通りの良さ
シナリオにも関わってくるボーカル曲も良いですが、それ以外のBGMの方が好きです。
特に戦闘曲は通常戦闘からラスボス戦まで全て良いです。
 ボーカル曲は「Reincarnation」が一番ですね。たまに口ずさみます。

  • シナリオが案外楽しめた
発売前までは「頼むからFEと女神転生が関わっているタイトルで芸能界とか止めてくれ」というのが正直な心境でした。
 しかしいざ初めてみると、序盤の展開こそ唐突さと強引さが感じられたものの、日本の芸能界というRPGでは珍しい世界観が新鮮で、中盤からはラストに向けて盛り上がってゆく王道の展開でした。 奇抜な世界観に対して王道の話運びでうまくバランスを取れていた感じがします。

  • 上位互換スキルを習得するとカーソルが自動で下位スキルに来る
こういう細かい配慮がプレイ時間の長いRPGでは活きてきますし、積極的に見つけて賞賛したいですよね。


【気になった点】

  • 戦闘中セッションをスキップできない
ゲーム中一番気になったのがこれです。
これさえなければ最高のコマンド戦闘システムだったのに、本当に惜しいです。
特に後半は参加人数も増えて、かつ後半に修得できる上位互換のパッシブスキルは演出が微妙に長くなっており、非操作時間が増えてしまいます(一応言っておくと、仲間全員で繋げても1分もかからないです)。
 繰り返しますが本当に勿体無いです。あとボス敵の長い攻撃演出もスキップできなかったり。

  • ファイアーエムブレム側の要素が少ない&釈然としない人選
開発がATLUS主導なので仕方ないのですが、FE要素は案の定物足りないです。人気の麺から考えると意外な人物が出てきたりしたのは面白かったですが。
 キャラクター以外のFE要素としてはカルネージ名や各種SEなどがあり、それはそこそこ満足なのですが、やはり人選面の不満が大きいです。
 「紋章の謎」と「覚醒」の二作品からのみ(FE側の設定では世界観が同一だから?)と公言されており、それを承知で購入しましたが……「覚醒」側のキャラクターの参戦意義が薄いかなと感じました。捩じ込まれた感が拭えないという印象です。
 FE側のキャラクターが多すぎるのは承知ですが、恐らくもう二度とない据置機でのコラボ作品なので、声なしでもモデル使い回しでもいいから全作の主人公くらいは登場して欲しかったです。そこまでいかなくとも、中ボス以上は全員FEキャラクターで良かったと思います。
 
 参戦したキャラクターにしても「まさかの参戦は嬉しいけど、個人的に正直そこまでの思い入れは……」というキャラクターもいて、最後まで人選に関してはモヤモヤが残りました。
 フルボイスと新デザインありきだと数は出せないから、これでも意見を最大限汲んだ結果なんでしょうが……

  • 一部ボーカル曲の歌がちょっと……
今作のボーカル曲は声優さん本人が歌っています。歌が本業ではないのを前提で申しますと、キリア以外はちょっと歌がアニメ寄りすぎというか……キャラクターを演じながら歌う大変さは想像しか出来ないのですが、これはその道のプロに任せたほうが、ゲーム内の設定に説得力が出たのでは?と思う曲もありました。
  この意味で説得力があったのもキリアだけでした(個人の見解)。

  •  TOPICの連絡タイミングが小刻みでテンポが削がれる
時限要素は基本的にないので、後でまとめて読めば済む話ではあるのですが、開かないと画面左上に通知が表示されたままになるので、大した内容じゃなくても(自慢話とか)毎回操作を中断して開いていました。
 仲間は気のいいキャラクター揃いとはいえ「何もそんなことで連絡してこなくても……」という感情が湧いてしまうこと必至。 

  • (DL版のみ)DL版の容量がキツい
32GBのWii Uの半分が埋まりました。この容量確保のためにデータを消去したり、USBメモリに移したりしてやっとダウンロードできたのですが、これ以上のデータは新たに記録メディアを購入しないと何も入らない状態です。
 何故そうまでしてDL版を購入したかというと、パッケージ版はロードが長いという話を発売当日ネットで目にして方針変更したからなのですが、思っていたよりも容量確保に苦戦しました。これはどちらかというとハード(任天堂)に対する不満ですね。
(愚痴ですが、任天堂のネット周りでスムーズに事が運んだ経験がほとんどないです)


【まとめ】

新年から予想以上の良作を遊んで、非常に充実しました。RPGに夢中になるとはこういうことだなと。
 全体の完成度だけで言えば、同じWii Uのゼノブレイドクロスよりもずっと高いです(バグやフリーズもなし)。ハードは違いますが、ペルソナ5(今夏発売予定)は戦闘面でかなり頑張らないと、これを超えるのは難しいのではないかとすら考えています。2016年の初めから夢中になって遊び、早々に年内トップが内定した状態と言っても過言ではありません。

 ちょうどこの記事を書いている時にボーカル曲のサウンドトラック発売を知りましたが(リンク先微ネタバレ注意)、ボーカル曲以外のサウンドトラックもぜひ期待したいところ。

女神転生として気になっている人にはおすすめ、
ファイアーエムブレムとして気になっている人は要検討(SRPGではない・FE要素は控えめなど了承の上で)、
どちらも知らないけどRPGとして気になっている人にはおすすめです(原作知識は不要)。

 Wii Uソフトの記事もこれで最後になるかもしれません。
気になっているソフトは一通り遊んだか他ハードで出ているし、何よりも容量が満杯なので、これ以上は新作も手を出す予定は無いです。余裕があればFE封印あたりをVCで揃えようかとも思っていますが、実機も(多分)まだ動くし……
 任天堂の据置機ハードの中では一番好きなのですが、所謂サードパーティのソフトが大して宣伝されず、自社ソフトばかり優遇されている様を見て、近年は何だか冷めてしまいました(スプラトゥーンのブームに全くついていけなかった理由の一つがこれです)。2014年に零新作を出したあたりが個人的なピークでした(珍しく宣伝もしてくれた)。
 新ハード(NX)にも互換性を希望します。埋もれたソフトも少しは救われると思うので……

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