2015年11月23日月曜日

ゲームクリア感想57:アサシンクリード シンジケート(PS4版)


毎年この時期恒例の、アサシンクリードの長めの記事です。
今回も発売日に買いました。

早々に申し上げますと、2/BH/4に並ぶ良作でした。

3からローグまでの賛否両論な北米編や、炎上騒動まであったユニティで一旦離れてしまった人に勧められる完成度です(私は北米編もユニティも好きです)。

プレイ時間は約60時間、収集要素も一通り回収済み。
シーズンパス及びPS4限定コンテンツ「凶悪犯罪」(ユニティでもあった推理モノ)も購入済みです。


【良かった点】


  • 前作(ユニティ)までの不満点をほぼ解消している

・シングルプレイオンリーになった(トロフィーも一人で全回収可能)
・宝箱の中身が充実した(素材と金が多めに手に入る)
・宝箱のピッキングが無くなった
・窓に入りやすくなった(L1ボタン一押し)
・幻覚ダート使用時の同士討ち時間が少々短くなった(早めに勝負がつく)
・ダブルアサシンの使用可能範囲が広くなった 
・口笛が復活した
・メインシークエンスにおける暗殺ルートが増えた
・敵の行動に説得力が出た(物音を立てれば毎回ちゃんと反応するので戦略が立てやすくなった。ユニティみたいに狙撃手の目が良すぎたりもしない)
・レースミッションが復活した(個人的に好きなだけ)
・とうとう長過ぎるス タ ッ フ ロ ー ル が 撤 廃された

紫字はユニティに実装された要素ですが、不評を受けてしっかり改善されています。
合わせてシリーズ特有の不満点も解消されているので、かなり遊びやすくなっています。
3→4も大改善でしたが、今回のユニティ→シンジケートはそれ以上です。

 ただ、遊びやすくなって難易度が下がっている面もあるので、手放しに良かったとは言いがたいのも正直な所ですが、それ以上にストレス無く遊べるのが大きいです。
2とBHでシステムは完成されたと言われることが多いですが、シンジケートの完成度も全盛期だったその頃に並んでいます。

  • シナリオ面に面白さが戻った
これが一番嬉しかったです。ネタバレなので詳述は避けますが、初代から3までのワクワク感が帰ってきました。特に現代編はムービーだけですが、ようやく一歩先へ進んだ気がします。予想もつかない展開が待ち受けていたりして、全盛期の世界の謎に迫ってゆく感がちゃんと存在しています。
 演出面でも初代を意識しているのか、暗殺前の下準備が少しあったり、暗殺時の謎空間が復活したりしています。テキストや音声ログのノリも相変わらず面白いです(ここはどの作品でも面白い)。
 去年はローグのシナリオは楽しめたのですが、ユニティは本筋も現代編も消化不良に終わったので、今後もこのくらいの面白さが続けば良いと思っています。

  •  W主人公システム
今回のW主人公に関しては、メイン進行時以外なら好きな時に入れ替えられる上に、スキルポイントや武器は共通なので、個人ごとに設定し直す煩雑さなども殆どありません。主人公二人共、比較的好感の持てるキャラクター造形でゲームを進めるのも違和感なしです。
性能差もスキルを全て覚えさえすればあまり無いので、実質好きな方で遊べます。このシステムで複数主人公も実現可能だと思うと夢が広がりますね。

  • 時代背景に合わせて刷新された戦闘システム
コンボ表示の採用の他に、当たりが軽く見えるのとやたら敵が硬いのがプレイ前の不安点だったのですが、実際に製品版で戦ってみたら全て杞憂でした。コンボ表示は特に気にならないし、当たりが軽いのは手数の多さでカバーできるし、武器をしっかりアップグレードすれば敵は脆いし。そもそも剣や槍の時代ではないので、今回の武器からするとこのくらいの手数の多さで自然なのかもしれないですね。(ククリやケインソードやナックルで人と戦ったことがないのでわかりませんが…)
 発売前の動画にある戦闘は、システムを見せるためにあえて弱い武器で戦っていると思われるので、実際の敵はあそこまで硬くないし寧ろ弱めなので戦闘が苦手な人も安心です。
 ユニティの重量感ある戦闘も今となっては気に入っているので、時代が遡ることがあればそのテイストも復活して欲しいです。

  • オープンワールドのマップに関する最高の改善点
これは私が心底「よくやった!」と思っているのですが、「ミッションをクリアしたら自動でマップが開かれる」のは地味ながら最高な改善点です。この手のオープンワールドゲームはクリアまで何度もマップを開くことになると思うのですが、私の場合、一区切り付いた後は次の目的地を決めるためほぼ確実に開きます。その度にマップを呼び出すことになる訳ですが、それを自動化してくれたのには本当によく気が付いてくれた! という思いです。開発者かユーザーの意見か解りませんがこれは支持します。
 あと、高所からだと「ゲーム画面から直接アイコンにマーカーを置ける」ようにもなりました(こっちはあまり活用しなかった)。

  • 18歳以上指定ゲームで子供NPCが自然に溶け込んでいる
これも何気に実現している所は少ないと思うのですが、好きな時に無実の一般市民を殺せるタイプのゲームで、子供NPCが沢山配置されています。流石に不死身ですが、これまで「リアルな世界なのに子供が殆どいないのは不自然」という指摘に正面から応えたなと思いました。

  • 思ったよりも良好な馬車の操作性
アサシンクリードの乗り物にしては操作が良いです。

  • ロープランチャーは特段問題なし
これに関しては邪道ではないかとも考えていましたが、3のDLCの「トリの能力」(ロープランチャーとほぼ同じで高所間を飛べる)を快適であり次回以降実装されて欲しいと絶賛していた身としては、案外すぐ慣れました。
 といってもこればかり用いる訳ではなく、窓に入る時やこっそり登りたい時は従来通り普通に登攀するので、シリーズのコンセプトを破壊するような要素ではないなという所です。どこかのコメントで見た「ゆとりアサシン」の謗りを受ける程ではない要素なので安心です。

【気になった点】


  • 相変わらず動作が不安定
連行対象が固まってしまい進められなくなったり、ミッションを始めようとしたら承諾だけされて始まらなかったり、味方や敵が透明化したり、というのが複数回ありました。フリーズも2回ほど。
 シリーズではどの作品でも毎回必ず遭遇するし、不具合を0にせよとは言えないですが、この辺が安定したらなぁとは感じます。
 今作ではPS4限定コンテンツの「凶悪犯罪」ミッションにそれが顕著でした。一部、クリア後の真相報告テキストが空になっている不具合は直ったんでしょうか……

  • 主人公も味方もすぐに強くなり過ぎてしまう
今回のSLG要素は「ギャングアップグレード」で、味方のギャングを強化したり敵を弱体化させたり、定期収入を増やしたり出来るのですが、 これの効果がかなり強力で、こまめに行なっているとゲーム中盤には全アップグレードが完了します。
 必要となる金も素材も各種ミッション達成の他、目につく宝箱を逐次開けてゆくだけでもそこそこ揃う上、そうしている内にスキルポイントや装備も集まってくるので主人公も強くなり、後半はほぼ敵なしです。難易度が低めだった4やローグよりも戦いがヌルくなります(回復薬もあるし)。
 遊びやすくなったのは改善なのですが、戦闘面でのやりがいは正直少なくなったので、基本はステルスで攻略してみるなどの縛りが必要かもしれません。
 敵の役割分担が薄くなったのも原因の一つですね。体力も行動パターンもほぼ同じだし。剣と槍と弓の時代を失った弊害の一つかも知れないです。

  • (日本語版のみ)日本語字幕の位置が悪い
字幕の配置が下過ぎて、読めないほどではないにせよ最下段の文章は見きれていました。あと一段ほど上にあった方が良かった。
 あと音声ログにも字幕かテキストが欲しかったです。前はあったのですが。


【まとめ】


 旧作の良いとこどりをしつつ、シナリオ・システム両面で今後の可能性を示した集大成作といった印象です。暗殺下準備・SLG要素・部下育成・爆弾・ダート・素材・索敵レーダー・推理などの要素を時代設定に違和感なく採り入れています。シナリオ面でもまた新展開があって、来年も続ける気マンマンです。
現在進行形で遊んでいますが、殆ど不満を感じないです(上に列挙した3点はしいて言えば程度)。システムは親切になりすぎたきらいはあるし、シナリオ面でも現代編はもう少し欲しかった感はありますが、初期の開発陣が居なくなったあと試行錯誤が続いていたシリーズがようやく安定したというか。
 もっとも安心は出来ず、サイクルで言えば来年は賛否両論作が来る順番なのですが、そこを打ち破ってくれるのを期待しています。

その前に、まずはクロニクルインディアおよびロシアの発売ですね。
11月3日のUBIDAYでは「ちゃんと開発は進んでいるのでご安心下さい^^」的な感じでしたが、当初よりかなり発表が遅れている印象しかないので……



余談:毎回SLG要素があるのは良いけど、もっと突き詰めたものがほしい。
3のホームステッド路線でアサシンの里を運営していくような感じの。それ単体のアプリでも可。或いはお祭りゲーム的な対戦モノ。かなりキャラクターが増えたのでその総ざらいも兼ねて。

2015年11月7日土曜日

ゲームクリア感想56:Fallout3 GAME OF THE YEAR EDITION(XBOX 360版)


告白すると、このゲームの一部のファン層が苦手でした。
(スカイリムの記事でも似たような事を言いましたが……)

最近ではそうでもありませんが、とにかく口の悪い輩が目立って、
他のゲームを平気でゴミ呼ばわり、同列に並べるなと放言して憚らず、二言目には他をけなさないと褒められないのかと疑うような言説ばかりを目にして、メーカーに対する印象も最悪になってしまいました(実際にゲームを遊んでこれはある程度払拭されました)。

今でこそ自由度至上主義の風潮も希薄になりましたが、このゲームが日本発売された約7年前はどこのコミュニティでも大絶賛に次ぐ大絶賛で「もう日本の一本道RPGは終わり! Fallout3なら何でもできる! もはや人生! これを楽しめない奴はRPGやめろ!」みたいな意見が主流でした(当時はこの手のフリーローム系RPGが今ほど多くなくて、Fallout3で初体験という人が多かったと思われる)。
 私自身も当時は「なるほど。そんなに凄いならやってみようかな」と思いましたが、やがて前述の通り口汚いファンに辟易して、「何なんだこの連中は!」と半ば意地になってアンチ……とまではいかないまでも、ベセスダ製RPGからは距離を置きました。
実は、約4年前のスカイリム発売時、同時期に発売したFF13-2を買ったのもそういう意識が影響していました(もともと両方気になっていたので、ベセスダが嫌いだからFF13-2を選んだという訳ではないです)。

こうして、一部のベセスダRPG信者には嫌な思いをさせられたという反発心もあって、今までずっと手を出さずにいたのですが、続編発売の報もあってモチベーションが回復し、今まで棚に鎮座していた今作をクリアした、という運びになります。

プレイ時間は約182時間、DLCは5つ全てクリア(GOTY版はDISC2を一度読み込んで本体にダウンロードするやり方でした)。
傾向としては善人プレイでした。


【良かった点】

  • 探索が面白い
  これが全て……ではないにせよ、不満点の3つくらいはこの面白さだけでカバーできます。この点については世界中で散々評価されているので今更なんですが、ワールドマップが踏破式(歩いた分だけ地図が埋まってゆくスタイル)でないのがポイントだと思いました。
周辺地域を示すローカルマップは踏破式な一方、ワールドマップは既に地形が全表示されており、実際に冒険してダンジョンや街を見つけてそこにアイコンを増やしてゆく、というのが快感でした。初めから目的地が全表示されていたり、踏破式だったりすると面倒臭さのほうが上回ってしまうので(個人差あり)、この辺は良く作られていると思いました。

  • サブクエストの作りこみが凄い
  後発のスカイリムと比べれば数は少ないですが、その分凝った内容で、クエスト達成までの道のりが複数あるので楽しめました。良かれと思って選んだ選択が裏目にでる展開もあったりして感心しました。

  • メインクエストもしっかり面白い
スカイリムもそうでしたが、導入からして凄く巧いと思います。チュートリアルも兼ねつつ、旅立つ動機付けをしっかりプレイヤーに植え付けるというか。
この手のゲームだとサブクエストに没頭してメインの印象が薄くなりがちですが、話の内容も中々良くて、後半はある種王道の展開。エンディングでちょっと泣きそうになってしまいました……

  • 複雑な取得条件の実績がない
クエストのクリアや収集・育成に関わるものが殆どで、全てのクエストをクリアするように進めていれば特に意識しなくても一通り収集できる作りになっています。ロールプレイと実績システムの相性はあまり良くないのでは?(プレイ方針に反するような取得条件だった場合ちょっと抵抗が生じやすい)と思いますが、そんなに気になりませんでした。

  • DLC5つが全て面白い
  5つもあるとこれは外れだったな、というのがありそうですが、どれも楽しめました(GOTY版なので全部入りですが)。追加武器も豊富。因みにGOTY版のパッケージ裏のスクリーンショットは全部DLCのシーンになっているのを今見直して気が付きました。

  • 気合の入った日本語吹き替え
中国軍の吹き替えが好きです。


【気になった点】

  • pip-boy3000がめちゃくちゃ使いにくい
実はこれに慣れなくて一年近く序盤でストップしていました。
いわゆるメニュー機能なのですが、慣れるまでは見方が良く解らず、入り組んだ操作も相まって、ワールドマップを見るのにすら苦戦する始末。
 更に困ったのがライト機能で、腕に装着したpip-boy3000が光る設定なので自分の周囲がほんの少し明るくなるだけで、実質全然明るくなってくれないのが最後まで不満でした。演出優先なのは構わないのですが、メニュー画面もライトも何百何千回と使うので、この辺は利便性を重視して欲しかったのが正直な所です。

  •  レベル上限が低い
デフォルトで20、DLCのBrotherfood of Steelを導入して30まで上がるのですが、30でも低すぎます。この点は私が言うまでもなく散々指摘されていて、今年出る続編では引き上げられているそうですが、能力強化できなくても良いので50は欲しかったです。ただ経験値が入るだけでもモチベーションが違うので……

  • 戦闘が単調(特に後半)
私がJRPGの異様に凝った戦闘システムに慣れすぎたのか、画期的と称されたV.A.T.S.システムをもってしても戦闘自体が最後まで面白いということは無かったです(実際に体験してみたら特に思う所が無かった)。下手な自覚はあるのでV.A.T.S.を多用できるようにAP中心に育成したのですが、戦闘をそこそこ楽しめたのは中盤くらいで、後半はレベルカンストやフリーズの危険も相まって戦闘を行うメリットが希薄になり、襲ってくるから対応するという作業感だけ残りました。

  •  三人称視点が使いにくい
本当に一人称視点のおまけという感じでした。気分転換に変えると不自然なモーションが目立って格好悪い。

  • 高まる一方なフリーズの危険性
データ量が増えてくる後半はフリーズが多くなり、DLCを導入すると更に目に見えて多くなります。どこでもセーブできるのでやり直しは容易ですが、家庭用ゲーム機で出す以上はこの辺を言及されても仕方ないんじゃないかと思います。


【まとめ】

 悔しいけど面白いです(シンプル)。
一部の口の悪いファンもメーカーも未だに好きになれませんが、確かに絶賛されるだけある内容でした。ただ、7年経った今遊ぶと少々キツい面もあり、個人的には後発のスカイリムの方がロケーション豊かで好みです。
 やっぱりこのゲームをRPGの頂点の様に持て囃すのは危険だと思いました。どちらかと言えば世界観もシステムも人を相当選ぶタイプなので、グロや虫や銃や優しくないキャラクターがダメな人は「高評価なRPG」という点だけに惹かれて遊ぶと後悔するかもしれませんね。
 
 外伝のFallout:New Begasも興味はあります。口の悪いファンが当時繰り広げていたJRPGに対する表層的な批判に便乗したとしか思えない広告に対するモヤモヤが晴れないので、そこまで言うなら確かめさせて貰おうじゃないかという気持ちもあり(広告に関してはベセスダというよりゼニマックス・アジアがアレなんでしょうか)。
 発売の迫る正統続編の4の方も気になりますが、こっちもハマりだすと大変なので購入は検討中です。