2015年9月27日日曜日

ゲームクリア感想54:アサシンクリードクロニクル チャイナ(PS4版)

シリーズファンなのと、良作「Mark of the Ninja」に似ていて(こっちは2.5Dですが)楽しめそうという二つの理由でプレイしました。当初はユニティのDLCで案内されていましたが、バグ騒動などのゴタゴタで単独配信となったのも懐かしいです。

4月の配信日に購入してから小刻みに進めて、約半年経った今頃ようやくクリアしたわけですが、第一印象よりは面白かったです。
最初に遊んだ時は、シリーズ本編に比べると戦闘のつまらなさや貧弱なゲーム性が目について、正直コレは駄目な方のアサシンクリードかな?と思いましたが、中盤過ぎ辺りでシステムを把握できた頃にようやく面白くなりました。

プラスハード(最高難易度)で全メモリークリアも終わったので、今はトロフィー100%を目指して収集しています(現在80%で残り3つ。どれも面倒なのが残った)

プレイ時間は恐らく25時間くらい。一周目だけなら15時間程?

【良かった点】
  •  スタイルグレードシステムによるやりこみ度の高さ
スプリンターセルのような、プレイスタイルの傾向ごとにスコアが計算されるシステムがシリーズで初採用されています。下記の3つに別れ、そこからそれぞれブロンズ・シルバー・ゴールドに分けて評価されるので、計9つの評価があります。これらはメモリー中に一定のセクションごとで判定されます。

・シャドウ→ノーキル・ノーアラート
・アサシン→暗殺主体
・喧嘩屋→戦闘主体

この内最高評価なのがシャドウかつゴールド、最低評価が喧嘩屋かつブロンズになります。
つまり最高評価を狙おうとすると必然的に見つからず殺さずのプレイとなりますが、これがなかなかシビアで面白いです。シリーズ本編では発見されてもさほどデメリットがないので、自分の操作ミスが失敗に直結する感覚が新鮮です。
  ボリュームで言うと多いとは言えませんが、その分難易度ノーマルでもなかなか頭を使う内容になっています。戦闘しながらゴリ押しで進めようとすると相当厳しく、一対一でもあっさり負けます。戦闘で複数人相手に勝てるようになるのは二周目からになるのですが、そもそも戦闘のメリットがトロフィー取得以外に皆無で、高スコアを狙うと必然的にシャドウかアサシンが主体になります。

 かといって難しすぎるということはなく、どんな厳重な警備でも、よく観察すればシャドウ評価の道は必ずあるので、試行錯誤しながら少しずつ攻略パターンを組んでいけば大丈夫です(必要な時はガジェットを惜しまず使うのもポイントだが、更に頭を使えばガジェット無しでも進められる)
 ダウンロード専売作品だからこそ出来る(?)極端な難易度に苛立つ時もありますが、ステルス派としては手応えがありました。
  • 一つのメモリーが長めなのに対してオートセーブが細かい

 基本的に、評価判定されるセクションの区切りがオートセーブ地点なのですが、これが割と細かいので、トライ&エラーの嵐の中では助かりました。たまに遠い時もあるのは許容範囲。
  • 主人公やアートワークの格好良さ
フットブレード(足に装着するアサシンブレード)での暗殺が派手で格好良いです。シリーズ本編だと体格の良い男主人公が大半なので、女性主人公かつアジア系でモーションもトリッキーで新鮮な気分でした。アサシン衣装も黒基調の赤ラインかつ中華風のあしらいで単純に格好良い。
 また紙芝居形式のイベントシーンの絵や背景グラフィックなども綺麗で見応えがありました。
  • ローディングが短い
これが気になる事は滅多になかったです。シリーズ本編のローディングも長かったですが、最近は改善されましたね。


【気になった点】
  • 最高スコアを取る方法が一つしかない
ゲーム開始当初一番萎えたのがこの「暗殺と戦闘の存在意義が希薄」な事でした。
設定された最高獲得可能スコアに達するには「メモリー全編シャドウでクリア」「難易度プラス以上」「サブ目標達成」の全てを同時に行う必要があります。私の腕でも一通り獲得できたので、字面より難しいものではないですが(暗殺対象やサブ目標対象周辺の敵は殺害カウントされないので安心だし)、最高スコアへ通じる道が一つしか無いのは窮屈でした。次回作からは改善して欲しいです。
 因みに、殆ど戦闘しないのに敵の種類はやたら多いです。

  • 掴める場所が解りにくい時がある
2.5Dなのもあってカメラが遠いため、鷹の目を使っても天井や橋の真下などの掴める場所が解りにくく、また逆に掴めないと思っていた所が掴めて、そのまま昇ってしまい敵の目の前に……ということが珍しくなかったです。鷹の目を使ったらで良いのでもう少しハッキリ示してもらえると助かるなと思いました。

  • シリーズ本編にはある「メモリー開始時からリスタート」が無い
マップを見直したらサブ目標を達成し忘れていたけど、もうそこには戻れないのでやり直そう、といった時に、メインメニューに戻ってやり直す以外に無いです。

  • 危機感が無さすぎる敵ボス
暗殺成功すれば全員一撃で倒せるのは承知ですが、殆どが殺してくれとばかりに背中を向けて棒立ちになっているので、実質イベントです。暗殺せず戦闘をふっかけるのも可能ですがメリットは皆無。拍子抜けというか……

  • 細かい不具合が多い
BGMが再生されない、敵がその場から動かなくなる、などがそこそこの頻度で起きます。チェックポイントからやり直せば大抵は解決されますが、イベントでカメラがアップになったまま戻らないという事態が発生した時には焦りました。


【まとめ】
 第一印象こそ悪かったですが、今は「この路線はあり」と捉えています。クリアしたら終わらせるつもりが、トロフィー収集までハマってしまいました。
リプレイ環境の良さが大きいと思います。
 この記事を読むような方には今更かと存じますが、先に2・ブラザーフッド・リベレーションの3作をクリアしておくとシナリオが楽しめます(それ抜きにしてもこの3作は全盛期の名作なのでオススメです)。
 単品配信なのもあってシリーズ未経験者でも遊べる内容ですが、大した宣伝もされなかった上に配信当時の評価も奮わなかったので、今作を購入して遊んだユーザーの大半はシリーズファンなのでは無いかと思います。
 更に言うとシリーズ本編のオープンワールド的な楽しさは無いので、シリーズファンからも更に人を選んでしまう内容に。
 クロニクルシリーズとしてあと2作、インディアとロシアが予定されていますが、一向に音沙汰が無いのは、11月12日発売のシンジケートに合わせるのか、大幅に作り直しているのか……いずれにせよ私は残り2作の配信を楽しみにしています。




2015年9月22日火曜日

ゲームクリア感想53:エイリアン アイソレーション(PS4版)

とにかく人を選びます。

原作モノだからというよりも、あまりの怖さとリトライ数に。
かなり気持ちに余裕のある人じゃないと、ゲームの楽しさよりストレスの方が勝ってしまいクリアまで至らない可能性が高そうです。
救済措置としてVery Easyの難易度も選べますが、難易度Normalですらクリアを諦めそうになるレベルだったので、どちらにせよこの手のホラー物か原作に思い入れがないと辛いかなというのが正直な所です。

原作映画(特に初代と2)については、知識が希薄でも全く問題無いです。
私は初代〜4及びプロメテウスの計5作視聴済みですが、初代と2を観たのは子供の頃で、2のビショップの指の間のナイフカタカタシーンくらいしか記憶に無いレベルです。
(因みにあれは私も鉛筆で真似しました)

その為、1と2の間の話である今作はほとんど予備知識無しの状態でプレイとなりましたが、本編シナリオはオリジナルなのでまず困らなかったです。
勿論無いよりあった方が良いですが、この辺の心配は不要です。

難易度Normal(5段階中3)、プレイ時間は約25時間です。日本語版。

【良かった点】

  • かなりボリュームのある内容
本編は想像していたよりも倍の長さで驚きました。クライマックスぽいしここで終わりかな?と思ったらまだ続いた時は、この世界を限界まで表現したいという原作愛すら伝わってきて軽く感動しました。少なくとも、3日以内にクリアして実績/トロフィー取得して終わり、という遊び方には向いていないです。集中すれば可能だろうけど、その前に恐怖で精神が消耗して長続きしなさそう。
  • 予測できない、走れない、倒せない 、怖い
例えばSIRENなんかは固定された敵の巡回ルートを視界ジャックで見出して抜ける、サイレントヒルなんかは敵の配置を覚えて、戦わないで済む敵はスルーするなどの攻略法があると思うのですが、このゲームはエイリアンのAIとの出し抜きあいになります。
発売前情報では、このAIについてかなり推されていたのですが、実際その通りで、エイリアンには巡回範囲はあっても巡回ルートは無いです。
 対処法として陽動アイテム使用や音を立てておびき出すなどもありますが、他のゲームならまず反応しない物音にも超反応を見せるエイリアン相手だと高リスクで、私も何度も失敗して墓穴を掘りました。
 また、エイリアンの気配がしている時に一歩でもダッシュすると、即座に隠れないかぎり数秒後にゲームオーバーです。僅かな操作ミスが死を招く緊張感が続きます。
 武器で倒せるのはエイリアン以外の敵(暴徒やアンドロイド)だけです。エイリアンはどうあがいても倒せません。ほぼ最強武器の火炎放射器ですら怯まないです。あと足も主人公より速いです。
つまり見つかったら死ぬしかないです。

特に手を焼かされるのがAIで、予測がつきにくく瞬時の臨機応変な判断が重要になります。ロッカーやダクトなど、同じ場所にずっと隠れていると(AIが学習して)引き摺り出されるので、作戦を練ってばかりもいられません。
この賢いAIと、会話中やクラフト中、果てはセーブ中ですらも敵が襲ってくるという全編リアルタイム仕様との相性が最高で、原則安全地帯が存在しない(流石にジャーナルやポーズメニューを開いている時は安全です)という徹底ぶり。ここまでされると賞賛するしかないですね。
というかこのエイリアンは明らかに私より知能が高いです。

  • 緩急の付け方の巧みさ
実はエイリアンは出ずっぱりではなく、出てこないチャプターもあります。そこでは武器で倒せる敵しか出てこないので、FPSとして戦って進めるのも可能です(あんまり凝った操作は無いですが)。ただ、エイリアン相手だと一撃死なので忘れがちですが、主人公は元々の耐久力も低い一般人なので油断すると死にます。エイリアンが出てこなくても、無機質な環境音や話の通じないアンドロイドの中、探索をするのはそこそこ怖いですが楽しいです。
 エイリアンの気配がする時も、積極的に徘徊するモードと、物音を立てないかぎりはダクトから降りてこない消極的なモードがあり、後者の時は操作に気をつければじっくり探索できます。
 その為、四六時中敵に追い立てられて探索もままならないということはあまり無いので過剰な心配は不要です。 この手のジャンルだと割りとありがちな問題にも、こういった展開の練り方で解決しているのは感心しました。
 あと、以前行ったステージには基本後でも戻れる(展開によっては不可能)ので、再配置されている暴徒などに気をつけながらの再探索も可能です。

  • 説得力を感じさせる舞台だからこそ探索が面白いものに
収集要素が結構な数あるのに加え、舞台となる宇宙ステーション内が作りこまれているので楽しいです。扉の開け方一つ取っても「なんちゃって」で誤魔化すことなく、ちゃんとそういう装置としてリアリティが感じられるように作られているので、今後の人生で宇宙ステーションに足を踏み入れる予定のない私でも説得力を感じます。
 敵の居場所を示す動体探知機を取ってみても、敵が止まっている間は反応しないとか、動体探知機自体が発する音にも判定があって敵の耳に届くとか、そういう説得力を表現したのには執念を感じます。

  • 昔懐かしのセーブの仕様と詰み回避
RPGですらオートセーブが浸透した昨今、久しぶりにこの手のジャンルでセーブポイントでセーブしました。
 私は不幸なセーブ事故を無くすためにオートセーブ全肯定派なのですが、今作の場合はセーブポイント制にして大正解だと思います(重要な所ではオートセーブもされます)。
 セーブにもちょっとした演出が挟まるので、エイリアンの足音が後ろに迫っている中でセーブすると、「頼む間に合ってくれ!」的な映画の主人公気分になること請け合いです。
ただ、敵の近くでセーブすると、再開後真後ろに敵が居て、ということも珍しくありません。そうした詰み回避に「一つ前のセーブに戻る」という選択肢も用意されているので安心です。

  • トロフィー/実績に関する親切
最高難易度を選んだ時「限定トロフィーは無いので無理せず一段階下の難易度hardで遊んでね」的な注意書きが表示されます。そこまでゲーム側で案内するかどうかは賛否が分かれそうですが、私は便利だと思いました。あとpixivの自己紹介欄にありがちな「マイピク限定作品はありません」を想起しました。
 この文章でネタバレしてしまいましたが、難易度hardクリアのトロフィー/実績があるので、全取得目標の方は注意。

  • (日本語版のみ)コンプリートパッケージとして追加コンテンツ入り
原作映画シーンを再現した2つのミッションとサバイバルモードの追加ステージが最初から入っています。この手のゲームが好きな層からも更に人を選ぶような内容のため、満足な売上が見込めないであろう今作のローカライズに踏み切ったセガに何が……?でも有り難いです。

  • (訂正あり)大胆な直書きローカライズ
(2016/10/14訂正)
 コメント欄にてご指摘いただきましたが、これはローカライズではなく、ウェイランド・ユタニ社が日系企業であるための表示で、英語版でもそのままとの事です。
遅くなりましたが、謹んで訂正させて頂きます。


序盤ですぐに解りますが、案内板などの英語表記はほぼ全て日本語化されて直に表示されています。字幕とかではなく実際のオブジェクト(?)として。
素人考えでは、接近したら字幕が表示されたりする仕様のほうが簡単に作れそうに思うのですが、没入感を高めるため、よろオリジナルに近い方法を選んでいます。

【気になった点】


  • アイテムクラフト周りの操作が解りづらい
凝ったUIが解り辛いというありがちな話です。アイテムを一つ作るのにやたら押すボタンが多いのも、プレイヤーに焦りを抱かせる演出の一環かもしれませんが、解りづらさだけが印象に残りました。

  •  ジャーナルの項目数が多いのにカーソル速度が遅い上ループ不可
洋ゲーはジャーナルが作りこまれている一方で閲覧に難ありなパターンが多すぎないでしょうか。途切れて聞き取れなかった音声ログを聞き返したり、パスワードを再確認したり、何よりも世界観を知るためによく集めて読んでいたので、折角内容がよいのに惜しいです。洋ゲーはソート機能とかアイテム周りの操作性よりも演出に重きを置いているというか、あまり読み返すプレイヤーを想定していないように感じます(主観)

【まとめ】


「恐ろしいまでにホラーを貫徹したホラーゲーム」でした。
「ホラーADVってどれもパターンが読めてしまって(苦笑)」と余裕をかましている人はぜひ遊ぶべき。エイリアンだけではなく、他人、アンドロイド、環境、自分以外の全てが敵になる怖さは本物です。サブタイトルに偽りなし。
ホラーは好きだけど原作モノだから、という理由一点だけで避けるのは勿体ない内容です。
また、逆にここまで徹底しないと高品質なモノ作りは出来ないのだなぁと思いました。だからこそ、奇を衒わず正面から恐怖に向き合った製作者は素晴らしいですね。

発売日の購入からクリアまで3ヶ月以上も間が空いてしまいましたが、クリア出来て良かったです。二周目は恐怖で消耗した精神が回復したら予定します。